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ある日、親から封筒を渡され、中には「登記済権利証」と書かれた古い書類や売買契約書、実測図が入っていた―「いずれこの家はお前に」と言われても、具体的に何をすればよいのでしょうか。
「書類があるなら大丈夫」と思いがちですが、実際の相続はそれほど単純ではありません。しかも現在は制度も大きく変わっています。では、書類を受け取ったとき、本当にやるべきことは何なのでしょうか。
目次
まず多くの方が気になるのが、「この書類があれば相続できるのか」という点です。
結論から言えば、渡された書類がそのまま相続手続きに使えるとは限りません。
たとえば登記済権利証(現在の登記識別情報)は、かつて所有者であることを証明するための書類ですが、相続登記では必須ではありません。紛失していても手続き自体は可能です。
売買契約書や実測図も、不動産の来歴や状態を知る資料ではありますが、相続登記の申請に直接使うものではありません。
つまり、「書類がそろっている=準備完了」ではなく、“何を確認すべきかを知るための手がかり”として使うものと考えるのが現実的です。
では、何から確認すべきか。最も重要なのが登記簿上の住所です。
不動産の登記は、引っ越しをしても自動では更新されません。そのため、何十年も前の住所のままになっているケースは非常に多く見られます。
この状態で相続が発生すると、住所のつながりを証明するために「住民票の除票」や「戸籍の附票」などを集める必要があり、手続きが大きく煩雑になります。親が元気なうちに住所変更登記をしておけば、この手間はほぼ回避できます。
さらに重要なのは制度改正です。
2026年4月1日から、住所・氏名の変更登記が義務化されました。
変更から2年以内に申請しないと、5万円以下の過料の対象となります。過去に変更していない場合でも、2028年3月31日までの経過措置期間内に申請すれば過料は回避可能です。
加えて、「スマート変更登記」という新しい仕組みも導入されました。
事前に情報提供をしておけば、住基ネットと連携して住所変更が自動反映されるため、将来的な負担軽減につながります。
もうひとつ見落とされやすいのが、土地と建物の名義のズレです。
一見すると同じ不動産でも、「建物は父名義、土地は祖父名義のまま」といったケースは珍しくありません。この状態だと、相続の対象が複数に分かれ、手続きが一気に複雑になります。
そのため、生前の段階で一度、登記簿を取得し、誰の名義になっているのかを正確に把握しておくことが重要です。登記内容は「登記事項証明書」を取得すれば確認できます。費用は数百円程度で、オンラインでも取得可能です。
親から「全部お前にやる」と言われても、口約束には法的な効力はありません。
相続人が複数いる場合、遺言書がなければ、相続発生後に全員で話し合い(遺産分割協議)を行う必要があります。そこで意見が一致しなければ、不動産の名義変更も進みません。
親の意思を確実に反映させるには、公正証書遺言を作成しておくことが最も確実な方法です。
では、実際に相続が発生した場合の流れも簡単に押さえておきましょう。
まず確認するのは遺言書の有無です。
公正証書遺言であればそのまま手続きに進めますが、自筆証書遺言の場合は原則として家庭裁判所の検認が必要です(※法務局保管制度を利用している場合は不要)。
その後、戸籍を集めて相続人を確定し、遺言がなければ遺産分割協議を行います。最終的に、その内容に基づいて相続登記を申請するという流れになります。
大きな制度変更として押さえておきたいのが、相続登記の義務化です。
2024年4月1日から、相続登記は義務になりました。
不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請しなければならず、違反すると10万円以下の過料の対象となります。
注意すべきは、過去の相続も対象になるという点です。
たとえば祖父名義のまま放置されている土地も例外ではありません。
なお、すぐに遺産分割がまとまらない場合には、「相続人申告登記」という制度を使うことで、ひとまず義務を果たした扱いにできます。ただしこれは暫定的な対応であり、最終的な相続登記は別途必要です。
親から不動産の書類を渡されたとき、「とりあえず保管」で終わらせてしまうのはもったいない対応です。
その時点で確認しておくべきことは明確です。
登記の住所は最新か、土地と建物の名義は一致しているか、遺言書はあるか。これらを生前に整理しておくことで、将来の手続き負担は大きく変わります。
相続は、起きてから考えるものではなく、“準備しておくほどスムーズになる手続き”です。
「何から手をつければいいかわからない」と感じたときこそ、専門家に相談するタイミングです。
司法書士事務所を母体とする不動産会社「(株)中野リーガルホーム」では、法律と不動産の両面から状況を整理し、相続に向けた準備を総合的にサポートしています。登記の確認から相続後の売却相談まで、一つの窓口で対応できることが大きな強みです。初回の無料相談をぜひご活用ください。