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中古住宅を売却するとき、多くの売主が不安に感じるのが「引き渡し後のトラブル」です。
「売却後に雨漏りが見つかったら修理費は誰が負担するのか」「シロアリ被害が後から発覚したらどうなるのか」など、不動産売却には見えないリスクがつきものです。
こうした不安に備える手段の一つが「既存住宅売買瑕疵保険」です。この保険に加入しておくことで、引き渡し後に建物の重大な欠陥が見つかった場合でも、修繕費用を保険で補償できる可能性があります。
この記事では、既存住宅売買瑕疵保険の仕組みやメリット・デメリット、どのような場合に検討すべきかについて、わかりやすく解説します。
目次
中古住宅を売却する場合、売主は原則として「契約不適合責任」を負います。これは、契約内容と異なる不具合が引き渡し後に見つかった場合、売主が修理や損害賠償に応じなければならない責任です。
たとえば、引き渡し後に雨漏りが発覚した場合や、基礎部分に重大なひび割れが見つかった場合などが該当します。このようなケースでは、売主が高額な修繕費を負担することになる可能性があります。
既存住宅売買瑕疵保険は、こうしたリスクを軽減するための保険です。補償の対象は、建物の構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分で、具体的には基礎、柱、梁、屋根、外壁などが含まれます。一方で、給湯器やエアコンなどの住宅設備は、原則として補償対象外です。
保険に加入するためには、保険法人が指定する検査員による建物検査を受け、一定の基準を満たす必要があります。検査料と保険料を合わせた費用は、一般的に7万円から14万円程度が目安とされています。
この保険の最大のメリットは、引き渡し後のリスクを売主が一人で抱え込まずに済む点です。万が一、構造上の重大な不具合が見つかっても、修繕費用を保険で補えるため、予期せぬ出費を抑えることができます。
また、既存住宅売買瑕疵保険に加入していることは、買主にとっても大きな安心材料になります。「第三者の検査を受け、保険が付いている住宅」という点は、購入を判断するうえでの信頼につながり、結果として売却がスムーズに進むこともあります。
さらに、買主側には税制面のメリットが生じる場合があります。保険に加入している中古住宅は、住宅ローン控除の対象となるほか、登録免許税や不動産取得税の軽減措置を受けられるケースがあります。こうした優遇措置があることで、買主が物件を選びやすくなるという効果も期待できます。
一方で、既存住宅売買瑕疵保険にはコストがかかります。検査料と保険料を含めて10万円前後になることも多く、結果的に保険を使う場面がなければ、費用負担だけが残ると感じる方もいるでしょう。
また、検査の結果によっては、そのままでは保険に加入できない場合もあります。基準を満たしていない箇所が見つかれば、補修工事を行ったうえで再検査が必要になります。
たとえば、屋根や外壁の補修、シロアリ対策、床下の是正工事などが求められることがあり、特に築年数の古い住宅では、改修費用が想定以上にかかるケースもあります。
そのため、保険加入の可否は、物件の状態や売却スケジュール、費用対効果を踏まえて慎重に判断する必要があります。
既存住宅売買瑕疵保険は、すべての売主にとって必須の制度ではありません。引き渡し後のトラブルをできるだけ避けたい場合や、築年数が経過していて不具合が気になる場合、買主に安心材料を示したい場合には、加入を検討する価値があります。
一方で、築浅で状態が良好な住宅や、契約不適合責任を免責とする条件で売却する場合には、必ずしも加入が必要とは限りません。
重要なのは、物件の状態、買主のニーズ、そして自分がどこまでリスクを許容できるかを整理したうえで判断することです。
既存住宅売買瑕疵保険は、一定の費用や条件はあるものの、引き渡し後のトラブルを避けたい売主や、安心して中古住宅を購入したい買主の双方にとって、有効な制度です。
ただし、加入できるかどうかは物件次第であり、場合によっては追加の改修が必要になることもあります。売却前の段階で制度の内容を理解し、自分のケースに合うかどうかを見極めることが大切です。
不動産売却では、法律・税金・保険が複雑に絡み合います。「保険に入るべきか迷っている」「売却前に何を準備すればいいか分からない」と感じたら、司法書士事務所が母体の中野リーガルホームへご相談ください。状況に応じた最適な売却方法をご提案します。
初回投稿日: 2023年8月29日
最終更新日:2025年12月25日