
相続不動産の売却・親族間売買なら|中野リーガルホーム
お問い合わせ9:00〜19:00(無料相談実施中)03-6300-9578


送電線や高圧線の近くにある不動産は、一般的に売却しづらく、価格も下がりやすいといわれています。
しかし、実際にどの程度の影響があるのか、どのような種類の送電線が存在するのか、そして送電線があっても売却を成功させる方法があるのかを正確に理解している方は多くありません。送電線の影響を正しく理解し、適切な対策を取ることで、売却を成功させることは十分可能です。
この記事では、送電線の種類、不動産売却への影響、不動産評価額の調べ方、そして送電線があっても売却を成功させる具体的な方法まで、初めて家を売る方にもわかりやすく解説します。
目次
送電線は電圧によって「低圧」「高圧」「特別高圧」の3種類に分けられます。
低圧は100〜600ボルトの電気で、一般家庭に引き込まれる電気がこれに該当します。家の前の電柱から引き込まれている配電線は低圧です。
高圧は600ボルトを超え7,000ボルト以下の電気で、マンションや中小規模の商業施設などに供給されます。
特別高圧は7,000ボルトを超える電気で、工場や大規模施設など、大量の電力を必要とする場所に供給されます。変電所から送電される際に使われるのが、私たちが日常で目にする鉄塔です。特別高圧の送電線には数万ボルトから数十万ボルトの電気が流れており、鉄塔は非常に大きく、遠くからでも目立ちます。
電気は変電所を通るたびに電圧が下げられ、最終的に家庭に届く頃には100〜200ボルトになります。そのため、鉄塔が近くにないからといって必ずしも安心とはいえず、家庭に引き込まれる配電線以外には、高圧または特別高圧の電気が流れています。
すべての送電線が不動産売却に影響するわけではありませんが、種類や位置によっては価格に影響するケースがあります。特に、特別高圧の送電線が敷地内や至近距離を通っている場合は、影響が大きくなる傾向があります。
弊社が選ばれている理由はスタッフにあります|スタッフ一覧
送電線の下や近くにある不動産でも売却は可能ですが、一般的な物件と比べると需要が少なく、価格が下がりやすい傾向があります。その理由はいくつかあります。
送電線の下にある土地には、建築制限がかかる場合があります。電力会社との契約内容によっては、一定の高さ以上の建物を建てられなかったり、鉄骨造など構造に制限が設けられたりすることがあります。自由な建築ができないことで利用価値が下がり、結果として売却価格にも影響します。
送電線の下にある土地では、電力会社から補償金が支払われているケースがあります。補償金には、毎年支払われるものと、一括で支払われるものがあります。
すでに一括で補償金が支払われている場合、買主は新たな補償を受けられないため、将来的な収入がない分、売却価格を下げざるを得ないことがあります。一方、毎年補償金が支払われる契約であれば、買主も引き続き補償を受けられるため、価格への影響は比較的緩やかです。
風が吹いたときに発生する風切り音や、鉄塔の存在による景観への影響も、買主の心理に影響します。特に居住用として購入を検討している場合、生活環境への不安が価格低下の要因となります。
送電線から発生する電磁波に不安を感じる買主もいます。科学的には、日常生活で浴びるレベルの電磁波による健康被害は確認されていないとされていますが、心理的な抵抗感が価格に影響するケースは少なくありません。
送電線下の不動産評価額は、国有地の評価基準を参考にすることで目安を把握できます。国有地では、送電線下の土地は更地価格の30%と評価される基準があり、民間の土地でもこの考え方が参考にされることがあります。
たとえば、送電線がない土地が3,000万円と評価される場合、送電線下の土地は900万円程度と評価される可能性があります。ただし、これはあくまで目安であり、送電線の種類や高さ、土地の利用状況などによって、実際の評価額は大きく変わります。
売却前には、電力会社との契約内容を確認することが重要です。特に「地役権設定登記」と「送電線架設保持に関する契約」の2点は必ず確認しておきましょう。
地役権設定登記とは、電力会社が送電線の維持管理のために土地の一部を使用する権利を、登記簿に記載したものです。地役権が登記されている場合、買主は登記簿から送電線の存在を把握できます。
送電線架設保持に関する契約は、電力会社と土地所有者との間で締結される契約で、送電線の維持管理方法、建築制限の内容、補償金の有無や金額などが定められています。地役権が登記されていない場合でも、契約が存在するケースがあるため、電力会社に問い合わせて内容を確認しておく必要があります。
契約内容を正確に理解しておくことで、買主への説明がスムーズになり、後々のトラブル防止にもつながります。また、補償金が毎年支払われるタイプなのか、すでに一括で支払われているのかを明確にし、正確な情報を伝えることも重要です。
送電線がある不動産は売却しづらいといわれますが、工夫次第で売却を成功させることは十分可能です。
送電線の影響について正確に説明できるよう、契約内容や建築制限を整理し、買主の不安を取り除くことが大切です。情報が曖昧なままだと、買主が警戒し、売却が長期化する原因になります。
電力会社との契約書、補償金の内容、建築制限の詳細、過去の補償金の支払い履歴などを揃えておくことで、説明がスムーズになります。「送電線下でも平屋や低層建物であれば建築可能」といった具体的な情報を示すことも、検討材料になります。
価格設定は特に重要です。周辺相場を踏まえつつ、送電線の影響を考慮した価格に調整することで、買主の検討対象に入りやすくなります。
一般的には、相場から10〜30%程度の調整が目安とされますが、影響の度合いによって異なります。複数の不動産会社に査定を依頼し、適正価格を見極めましょう。
送電線の影響をあまり気にしない層をターゲットにするのも有効です。たとえば、投資用物件として検討する買主は、自ら居住しないため、送電線の存在を重視しないことがあります。価格が抑えられれば利回りが向上し、投資家にとって魅力的な物件になります。
また、倉庫、駐車場、資材置き場、太陽光発電設備など、事業用地としての活用を検討する買主にとっても、送電線の存在は大きな障害にならない場合があります。
送電線以外の点で物件の魅力を高めることも効果的です。古家がある場合は解体して更地にすることで、建築計画の自由度が高まります。境界を明確にし、測量図を用意しておくことも、買主の不安軽減につながります。
電力会社と協議し、契約内容の整理や確認を行うことで、売却が進みやすくなる場合があります。地役権の範囲や補償内容が明確になることは、買主の安心材料になります。
補償金が一括で支払われている場合でも、新しい所有者への補償の可否について、電力会社に相談してみる価値はあります。
送電線がある不動産の売却は、一般的な売却よりも専門的な知識が求められます。売買経験が豊富な不動産会社に依頼することが大切です。
送電線の下にある不動産は、建築制限や補償金、騒音、景観などの影響により、価格が下がる傾向があります。しかし、評価額の考え方や契約内容を正しく理解し、適切な価格設定と丁寧な情報提供を行うことで、売却を成功させることは十分可能です。
特に、投資用物件や事業用地としての需要を意識したり、情報を整理して買主の不安を取り除いたりすることで、送電線があっても売却の可能性は大きく広がります。
司法書士事務所を母体とする不動産会社「中野リーガルホーム」では、不動産売買の仲介だけでなく、複雑な権利関係の整理や登記手続きまで一貫してサポートしています。送電線がある土地の売却に不安がある方や、電力会社との契約内容を確認したい方も、どうぞお気軽にご相談ください。
無料相談では、あなたの状況に合わせた最適な方法をご提案します。「まずは話だけ聞きたい」「本当に売却できるのか不安」という方も歓迎していますので、安心してお問い合わせください。
初回投稿日: 2023年8月29日
最終更新日:2026年1月14日