司法書士事務所ならではの珍しい不動産売却

先日、長年時間を要した案件が無事に完結を迎えました。

この案件は相続ではなく、AB兄妹間でのお金の貸し借りの問題が発端でした。

(A兄がB妹から長年の間にトータル2000万ほど借りていました。)

ABの間では「AはBに対し将来Aの自宅不動産を売却してお金を返すこと」で合意はされていました。

揉めているわけではなく、当時は仲の良かった兄妹間での貸し借りなので借用書はなく、いつまでに返すという返済期限の約束はありませんでした。

このようなお金のやり取りは少なくないと思います。

さて、Bさんからの相談で「そろそろ老後資金も必要になるので貸したお金を返してほしい、ついてはAさんに自宅を売ってほしい。揉めているわけではないのでA兄も売却には合意している」ということで弊社はAさんにもコンタクトを取りAさんの仲介として売却活動を行うこととなりました。

場所や条件もよかったため納得のいく金額での買主様が見つかったので、売却代金、弁済金、諸経費諸々の金額を割り出し、手元に残る金額はいくらになるのか何度も計算しました。ところが、実はAさんはBさんのほかに弟Cさんからもお金を借りていたのでした。

Cさんにも借用書も返済時期の約束もはありませんでした。そのため本件売却に伴いAさんはCさんにも返済をするという事となりました。BさんとCさんの希望としては返済に関してはしっかりとした文章で残したい、かつ返済も間違いなくしてほしいということでしたので、今回の売買においては買主様から支払われる売却代金はAさんの口座に直接入金させるのではなく、特別に作成した「預り金口座」へ振り込まれるよう段取りを組みました。そこからBさんとCさんの返済金等を先に確保したうえで残りをAさんへ振り込むという形をとりました。

今回はシンプルな不動産売却ではなく、財産管理・債権回収としての一面もあり、数字が多く飛び交いましたので、混乱しないように、お金の流れを依頼者様へお伝えする際も細心の注意を払いました。

この不動産売却は、提案も段取りも100点満点の着地だったと自負しております。

ここには書き込めないほどもっと濃厚な内容でしたが、

司法書士事務所が不動産業を営む意味が大いに発揮でした不動産売却でした。

どんなに複雑な不動産売却でもあきらめず、一度弊社にご相談ください。

解決の糸口が見つかるかもしれません。

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